祖母の振袖か?着物レンタルか?成人式の時の思い出

成人式を控える私に祖母が自分の振袖を着てほしいと言い出した。それは祖母の宝物で、家の中で一番高価な物らしい。一方私は何ヶ月も前から着物販売店に通い、成人式当日に着る振袖、それに合わせる小物も既に決めてレンタルする予定だった。

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アパレル店員の私は自分が似合う色はよく分かっていたし、その年の流行もきちんと抑えた上での振袖だった。なので祖母の唐突な提案に凄く困ってしまった。祖母の振袖は、私が選んだ振袖と対照的なもの。それを着ると顔色も悪く見えたし、柄も可愛い花柄ではなくて牛車。

生地も重厚感があって、たしかに良いものには見えたが、時代を感じた。成人式は一生に一度のこと。写真もせっかくプロに撮ってもらう予定だったので、自分が気に入った振袖が着たい。祖母には悪いが断ろうと思った。

だが、振袖販売店で祖母の振袖を店長に見せると、凄く驚いて「これはプロの私から見ても良い仕事をされてるなあと思う代物。正直、うちでレンタルするのはもったいない。貴女はこれを着た方が良い」と言われてしまった。試着すると付き添いで来ていた祖母と母が私の振袖姿を見て感激していた。

祖母は嬉し涙を流し、母に「レンタルは止めておばあちゃんの振袖を着なさい」と強く言われた。老人が涙を流して喜んでいるのだから、これにしたら良いのに。と思われていると思う。だけど私はこれまで一度として祖母に逆らったことがなかった。いつも祖母のワガママを聞いてきた。

正直、これはただの振袖をどっちにするかの話ではなくて、私の唯一の反抗だった。でも結局、成人式では祖母の振袖を着た。前撮りでは光の修正をしてくれるので、これを着たところで顔色など関係なかった。

そして案外、私の友人たちも、祖母の、母の、叔母の、と言ったお下がりの振袖を着るみたいだったので古臭いと思っていた柄も集団にいると悪目立ちしなくて済んだ。祖母は私の振袖姿の写真を引き延ばしてリビングに飾っている。

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